2018年に投資したい/会いたいスタートアップ

December 30 2017 in ナレッジブログ
Image

2017年はVCであるReality Acceleratorと1号ファンドの立ち上げの年となり、個人的にもコンフォートゾーンであるコンサル業から一歩外に出た1年となりました。ご相談させていただいた皆様、そしてLPとして参画いただいた方々には深く御礼申し上げます。

2018年は積極的に投資活動も行なっていく予定ですが、今の所こういったスタートアップに投資したい、または会っていきたい領域があるので書き起こしてみました。(別にこれに限定しているわけではないし、シードはこれからのトレンドを作るものなので、自分のターゲットの外から入って来るスタートアップの方もイケてる可能性は高いのですが。)

Requests for Startups 2018 by Reality Accelerator


人間がやるべきではない作業系の業務をスムーズ化/シンプル化/自動化してくれるサービス

企業内活動では本当に非効率なものがまだまだたくさん存在する。契約書、請求書、稟議書、登記など役所に提出する書類、必要だけど本当にクソみたいな作業がたくさんある。こう言った業務はどんどん自動化するべきだが、1社単体の社内で自動化するには限界がある。そう言った領域にはSaaSサービスが非常に有効だが、だいたい1つの領域に1つしかSaaSサービスが出なかったりするので競争が働かない→結局業務改善があまり働かない。

世の中には同じコンセプトのSaaSサービスが複数あるべきだし、UI/UXでどんどん競い合ってAPI連携してどんどん効率的にしてほしいし、そんなスタートアップに支援したい。幅広くたくさんあるけど日本で2017に会った中だと、BizteX(RPA)、Toreru(商標)、Chatbook(チャットマーケ)、Karakuri(チャットCS)、AI Travel(出張手配と管理)、ロジクラ(在庫管理)などなど。終わりがない世界なのでもっともっとたくさん出てきてほしい。


EC向けソリューション

8〜10年前とかだと「ECなんてスケールしない、Amazonに全部食われる」と言われていたが現在もまだそうなっていない。CROOZも2016年にゲーム事業からアパレルEC事業に振ったのは印象的だった。僕のファンドではEC事業そのものには投資しないが、EC向けのSaaSプロダクト、例えばアパレルの領域だとVirtusize(ECサイト向けサイズフィッティングソリューション)とかNEWROPE(着合わせAIソリューション)みたいなスタートアップに投資したいと思っている。EC市場自体は年数十%のスピードで拡大しており、まだまだ伸びる。

2018.03.05追記:NEWROPEに投資しました https://jp.techcrunch.com/2018/03/05/newrope-fundraising-50-m-yen/

2018.06.21追記:Virtusizeに投資しました https://japan.cnet.com/article/35121175/


HR TECH

HR TECHプロダクトの中でも、特に人事業務を効率化またはレベルアップさせるものに注目している。日本ではmotify(オンボーディング最適化とレベルアップ)やHR Analyst(面接官マッチング最適化)など。


AI is everywhere.

機械学習や自然言語解析など広義のAIを組み込んだサービスはかなり増えてきている。ディップ社進藤さんと実施させていただいているAI.Acceleratorの支援先にもっとどんどん投資していきたい。スタートアップ投資、という文脈ではAI系でサービスがしっかり立ち上がっているスタートアップへの投資は非常にやりやすい。営業支援するときも、顧客は「新しいね!」という反応で、非常に売りやすいからだ。上記既出にもAI系は結構いるんですが、出てないところだとVACAN(AIによる自動の空き状況判定)とかVAAK(万引き検知)とか。※AI系スタートアップの方々、AI.Acceleratorに入ってくれればガシガシ無償で支援します!

そういったスタートアップの中でも特に、APIにして提供しているスタートアップに投資したい。

2018.06.27追記:VACANに投資しました https://jp.techcrunch.com/2018/06/27/vacan-fund-raising/


B2B営業マーケティングソリューション

B2BのSaaSに投資している関係で、B2B営業マーケティング系のスタートアッププロダクト(投資先として)だったり、外注先(投資ではなく業務委託先として)サービス企業はどんどん開拓しているし、2018年も開拓したい。2017年に会ったのはBaseconnect(中小企業リスト)、MIL(インタラクティブ動画制作SaaS)、Boxil(営業マーケメディア)、SIPS-1(インサイドセールスツールとBPO)、RocketSpeed(営業リストを含むリスト管理ツール)、とか。このカテゴリはどっちかというとツールよりも外注先に会いたい。

2018.05.28追記:Rocketsに投資しました https://japan.cnet.com/article/35119249/

2018.08.01追記:MILに投資しました https://jp.techcrunch.com/2018/08/01/mil-fundrasing/


FINTECH

FINTECHにも様々なエリアがありますが中でもモバイルペイメント、決裁、仮想通貨を利用したB2B領域に投資したい。日本だとONEPAY(モバイル決済)とかORIGAMI(モバイル決済)とかOrb(ブロックチェーン台帳PF)とかユビレジ(POS)とか。


セキュリティー

セキュリティーの重要性は日々高まっているが、技術難易度が高いこともあってなかなかスタートアップが出てこない印象。日本だとBankGuard(乱数表アルゴリズム)とかcaulis(不正ログインや認証)とかcapy(キャプチャ,ブラックリスト)とかLIQUID(指紋認証)とか。


まとめ

別にこれらの領域に限定しているわけではないし、この領域に入ってるからといって必ずしも投資はお約束できないですが、我こそはという方はぜひご連絡ください。また、シードはこれからのトレンドを作るものなので、自分のターゲットの外から入って来るスタートアップも大歓迎です。

SaaSに特化したアクセラレータやってるので、2018年よかったらぜひご応募ください。①これから売っていきます!っていう人たちが相性がいいです。②それ以前のスタートアップも支援します。

*現場支援がメインになるので、投資のみのニーズだと相性良くないです。

対象になりそうだな、と思ったらこちらで連絡をお待ちしてます。

Reality Acceleratorへ

この記事を読んだ方にはこちらもおすすめ

Image

VCや事業会社に投資してもらうためのピッチデック(プレゼン資料)に最低限入れるべき12のこと

Reality Acceleratorに相談を持ってきてくれるスタートアップCEOの中で「VC数社にピッチしたが、全くいい返事が返ってこない」というものがダントツに多い。いい返事が返ってこない理由はいくつもある。以下は代表的なチェックリストだ。

詳しくはこちら
Image

The Greatest Sales Deck I’ve Ever Seen(私が今まで見た中で一番素晴らしかった営業ピッチ資料)

その素晴らしかった営業ピッチ資料はZuoraのもので、本当に素晴らしい。なぜそう思うかを、伝えようと思う。数ヶ月前、60億円をAランクの投資家たちから調達したシリーズCのテック企業に友人のティムが入社した。彼は私が知っている営業マンの中で最高の人材の一人でだったが、スタートしてすぐに彼から、彼がもがいているとメールをもらった。

詳しくはこちら